現役イギリス大学院生が教えるエッセイの書き方① ~手順編

今日は特に大学、大学院に通うみなさん向けの記事となります。

現在の私の本業でもある大学院生。

私はイギリスの大学院に通っているのですが、そこではしょっちゅうエッセイを課題で書かされます。

そこで今日からいくつかの記事に分けて、大学院でのエッセイの書き方をご紹介します。

あくまで英語のエッセイをベースにしていますが、日本語でも適用可能なのでぜひ参考にしてみてください!

手順を守り、エッセイを書く!

大学生のみなさん、エッセイを何も計画せずに書き始め、書き終わったら「はじめと終わりの辻褄があっていない!」だったり、「議論がどんどん脇道にそれてる!」なんてことありませんか?

それは、エッセイを書く上での手順を守らなかったことが原因です。

ここから僕が大学院で習った、おおまかなエッセイ執筆手順をご紹介します。

おおまかに分けると、

  1. 課題の問を正確に理解する
  2. 資料を読みながら、執筆計画を立てる
  3. エッセイのアウトラインを作成
  4. 本論の執筆
  5. 結論の執筆
  6. イントロの執筆
  7. 校正
  8. リフレッシュする
  9. 再度読み返し、再度校正
  10. 提出、そして解放!

となります。

ここから一つひとつ見ていきましょう!

手順1: 課題の問を正確に理解する

エッセイにしっかりとした問いがある場合には、まずはその問いを正確に理解する必要があります。

課題の指示は何か?「比較しろ」なのか、「議論しろ」なのか、はたまた「分析しろ」なのか。

メイントピックは何なのか?

範囲を制限している言葉はあるか?「影響をみるのか」、「反映させる要素はあるか」、「国や地域の制限はあるか」などです。

これを間違えると、厳しいところでは採点の対象にもならないので、しっかり確認する必要があります。

問いを確認する方法として、PQRSという分析方法があるのですが、これはまた今度、別の記事でご紹介しようと思います。

手順2: 資料を読みながら、執筆計画を立てる

ここはエッセイ執筆の中でも最も大切な手順であり、一番時間を費やす手順です。

課題や、期末エッセイなどの場合は自分の興味に沿った本や論文を探し出し、ノートを取りながら読み、同時進行で執筆計画を立てます。

もちろん、エッセイの執筆最中にも知識が必要となり、論文を読むこともありますが、メインのテーマに対してはここで一気に知識をインプットしましょう!

エッセイを書きながらの読書は、自分の主張がどんどんズレていく原因の一つとなります。

執筆計画は、手順3~手順10までの大まかな計画です。締切日から逆算し、余裕をもった執筆計画をたててください。

手順3: エッセイのアウトラインを作成

次はアウトラインの作成です。

手順2で行ったインプットと執筆計画をもとに、自分がこのエッセイで何を書きたいのかを章ごとに、節ごとに細かく作成します。

これはエッセイ執筆の軸となる部分ですので、ここでも時間をとってください。

その際、必ずそれぞれを書き終える目処も決めましょう。書きながら多少前後する分には構いませんが、自分を拘束する意味でも時間をしっかり決める必要があります。

手順4: 本論の執筆

ここまでしっかり手順を守れば、本論の執筆は意外と簡単なものです。

執筆計画、アウトラインを守り、必要なら追加の読書を加えつつ一気に書き上げましょう!

ただし、自分がこのエッセイで主張したいことは何か?

これをいつも核にして、忘れないようにしてください。

手順5: 結論の執筆

「終わりよければ全てよし」ではありませんが、結論ではもう一度自分の問い(または課題の問い)を呼び戻し、それにしっかり答える場となります。

イントロと結論が問いと答えとなることを意識して書くようにしてください。

字数に余裕がある場合には、自分のエッセイからどのように他の研究に発展させていけるか、まだこの分野で研究されていないことは何か、などを書くこともできます。

ただしこれは先生によっては嫌いな人もいるので、事前に確認するとよいでしょう。

手順6: イントロの執筆

なぜイントロを一番最後に書くのか?

それは学術的なエッセイでのイントロは、自分の立てた問いに加えて、本論の要約を書く場所となっているためです。

イントロは読者が読んで「何がエッセイで議論されているのか」が一目瞭然となるように書かねばなりません。

なので、イントロは一番最後に書くようにしましょう!

手順7: 校正

一度全て書き終わったら、そのままの勢いで一度校正をします。

私は英語の文法ミスなどが多いですが、それ以外にも誤字脱字など意外と多いものなので、集中を切らさないように気をつけましょう。

手順8: リフレッシュする

ここで初めてリフレッシュを入れましたが、もちろんこれ以前の手順の間で、好きなタイミングに入れてもらっても大丈夫です!

ただ、一度書き終わった後は一日ほど間をあけ、自分のエッセイに対して客観的な視点を持てるようにしてください。

手順9: 再度読み返し、再度校正

一日ほど時間をあけたら、ここでもう一度エッセイを読み返し、校正をし直します。

書いている間には気がつかなった細かいミスや、矛盾している表現などがたくさん見つかると思います。

手順10: 提出、解放!

さあ、ここまで来ればあとは思い切って提出するだけ!

胸をはってエッセイを提出し、解放されて好きなことをしましょう!

最後に…

今日紹介したのは、あくまで僕が大学で習った計画方法ですので、他に「別の手順で習った!」という方はぜひコメントで教えてください!

次回は、エッセイの構造についてご紹介したいと思います。

お楽しみに!

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